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最低限知っておきたい将棋のルール

将棋の駒の動き(覚え方編)

駒の動きも覚えたし早く実践してみたいという方も多いかと思いますので、このページではマニアックなルールは割愛して必要最低限のルール解説をします。

相手の王将を取ったら勝ちということは書きましたが、それ以外にも多少の決まり事があります。

詳しい人と対局するときは遊びながら、知らずに反則をしたときはその場で指摘してもらって覚えましょう。

駒の初期配置

駒は最初から好きな場所に置けるわけではなく、初期配置が決まっています。

将棋の駒の初期配置(フルバージョン)

この状態から相手よりも優位に戦えるように、王様の守りを固めたり(将棋用語で「囲う」と言います)、相手の陣地を目指して駒を前に進めて行ったりします。

また、ゴルフのハンディキャップのような考え方で、対局する二人に明らかに実力差がある場合は駒落ちといって強い側から駒を抜く遊び方もあります。実力差に合わせて落とす(抜く)駒の枚数を変えることができます。強い人に教えてもらうときはどれぐらいがちょうどいいか相手に聞いてみましょう。

対局前に一言「よろしくお願いします」

これは別にルールというわけではありませんが、お互いに「よろしくお願いします」と言葉を交わしてから始めるのが一般的です。

終わったあとも負けた側の人が自ら「負けました」と言い、勝った側の人が「ありがとうございました」と返すのが通例です。

ネット対局アプリを使うときは相手の顔は見えませんが、対局前と対局後は心の中で挨拶しておきましょう。

相手と自分が交互に駒を動かす

将棋用語で駒を動かすことを指すと言います。自分が指したら次は相手が指し、相手が指したら次は自分が指します。これを勝負がつくまで繰り返します。

公式ルールでは、同じ人が続けて二回指すと二手指しという反則で負けになります。

プロの対局では実際に二手指しにより負けになった例がありますが(※)、アマチュアが遊ぶときは勘違いして続けて指しても「あれ?まだこっち指してないよ?」とその場で言われるだけだと思うので、さほど気にするルールではありません。

ネット対局アプリでは一度駒を動かすと相手が次の手を指さないかぎりはこちらの駒は動かせないようになっています。

(※)将棋には持ち時間(次の手を考えるための時間)という制度があり、時間を使い切ると負けになります。ネット対局では持ち時間は2分〜10分ぐらいが一般的で、次の手に悩んでもせいぜい2,3分考える程度です。ところが、プロの将棋では長ければ持ち時間が6時間などということがあります。そうなると数十分経ってもまだ相手が考えているというのも珍しくなく、その間にトイレに行くなど離席することがあります(プロの対局中の行動はわりと自由が与えられています)。そのような加減で、次はどちらの番か勘違いしてしまうことが稀にあるようです。

先手と後手を決める

将棋盤に駒を並べ終わって最初に駒を動かす側の人を先手、相手が動かすのを待ってから自分の駒を動かす側の人を後手と呼びます。

公式ルールでは、振り駒(ふりごま)といってコイントスのように歩兵を5枚投げて表裏の枚数で先手後手を決めることになっています。

メモ:プロ棋士の対局中継では振り駒をする人が「●●△段の振り歩先(ふりふせん)です」と言って歩兵を手に取ってカチャカチャカチャ…パサッとやっているシーンが流れることがあります。振り歩先とは聴きなれない言葉ですが「表側の歩兵の面が多く出たら●●△段が先手になります」という意味です。裏側のと金の方が多く出たら名前を呼ばれなかったほうの棋士が先手になります。

アマチュアが遊ぶ場合はじゃんけんでも構いませんが、できれば雰囲気を味わう意味で振り駒をしてみてください。ネット対局では自動で先手後手が割り振られます。

補足:将棋は先手が若干有利とされています。筆者の通算勝率を調べてみたら先手で0.586、後手で0.525でした。個人差はあると思いますが、じゃんけんで勝った方が先手後手を選ぶ決まりになっているときは、勝ったら先手を選んでおくと良いでしょう。

相手の駒があるマスに移動したら駒を取れる

自分の番が来て駒を動かすとき自分の駒があるマスに別の駒を移動させることはできません。一方、相手の駒があるマスには移動でき、その際に相手の駒を取ることができます。

相手の駒を取ると、敵軍の戦力ダウンと同時に自軍の戦力アップになり勝負を優位に展開することができます。相手の駒を取ることを駒得(こまどく)、逆に取られることを駒損(こまぞん)と言います。

基本としては取れる相手の駒がある場合は取っておくことをおすすめしますが、駒を取っているあいだに自分の王様が追い詰められるということもあり、ある程度ハイレベルの戦いになってくると状況判断が必要とされます。

補足:「駒得」「駒損」という言葉は目の前の一手の話だけでなく、少し長いスパンで見て使われることもあります。数手かけてお互いに駒を取り合った状況のときに、より価値の高い駒を取った側を駒得、駒は取ったもののトータルとして戦力ダウンした側を駒損と表現します。将棋界には駒得は裏切らない(=駒得すると勝ちやすくなる)という諺がありますが、駒得に裏切られた経験のない人はいないはずです(笑)

取った相手の駒を使う

将棋は相手の駒を取ると自分の駒として使えます。ただし、相手の駒が成り駒だった場合は、表側に戻して使わなければなりません。

取って手元に確保している駒のことを持ち駒と言います。そして、持ち駒を自分の駒として盤上に置くことを打つと言います。

持ち駒は何枚でも貯め込むことができますが、せっかく取った駒も勝負が終わるまでに使わないと宝の持ち腐れになってしまいます。多くの場合において自分の駒が盤上にたくさんある方が優位に戦えるので、使うチャンスがあればどんどん使っていきたいところです。

持ち駒は基本的にどこにでも使えますが、いくつか例外があります。

・自分の駒や相手の駒があるマスには打てない

→1つのマスに入れるのは1つの駒だけということになっているので、すでに駒があるマスには置くことができません。

・打った駒がそのあと進めない場所には打てない

歩、香車、桂馬は前にしか進めないため、一番前のマスには打てません。桂馬は2つ前の左右のマスに飛ぶため、2段目のマスにも打てません。(桂馬、香車、歩兵の強制「成り」を参照)

桂馬、香車、歩兵の強制「成り」

二歩は反則

「取った相手の駒を使う」の項目の続きですが、重要なので独立した項目として扱います。

将棋盤の縦の列のことを筋(すじ)と言いますが、同じ筋に歩を2枚置くと二歩(にふ)という反則で負けになります。

と金は同じ筋に並んでも反則ではありません。どうしても既に歩がある筋にを打ちたい場合は、盤上にあるを敵陣まで進めてと金に成ってから持ち駒を打ってください。

二歩は本当にうっかりしやすいルールで素人はいくらでもやってしまいますし、プロの対局でさえ両手で数えても指が足りないぐらいの事例があります。

ネット対局アプリでは同じ筋の二枚目のは打てないように設計されていますが、二歩気づかずに「なんで歩が打てないんだろう……」と何度も同じマスをタップしてしまった経験のある人も多いはずです。もちろん筆者もそのなかの一人です(笑)

投了する/させてあげる

自分の王将(=自玉)、または相手の王将(=相手玉)が取られることが確定した状態を詰み(つみ)と言います。自玉が詰む=負け、相手玉が詰む=勝ちです。

動詞として(玉が)詰む(玉を)詰ますという使い方もします。

ルール上はを取るゲームなのですが、実際に取ってしまうのではなく、取られる一歩手前で負ける側が「負けました」と宣言するのが一般的です。負けを認めることを投了(とうりょう)と言います。ネット対局アプリには必ず投了するためのボタンがついています。

また、具体的な詰みの手順がなくても明らかに勝てる見込みがない場合も投了することができます。

相手が最終段階でどうやってもを取られることに気づいていないときは、黙って相手玉を取るよりも「次、王様取れるよ」と指摘して投了を促してあげるほうが将棋文化としては望ましいでしょう。

逆にプロ棋士の対局では、10手〜20手先の詰みを読んで早い段階で投了することがあります。アマチュアが観戦しているとその局面を見てもなぜ詰んでいるのか分からないことも珍しくありません。

打ち歩詰めは反則

めったにないことですが、持ち駒のを使って相手の王様を詰ますのは打ち歩詰め(うちふづめ)という反則で負けになります。

すでに盤上にあるを前に進めて詰ますのは問題ありません。

打ち歩詰めの具体例は別途解説します。ここではそういう決まりがあるということだけ覚えてください。

まとめ

少し長くなってしまいましたが、以上のことを理解しておけばひとまず将棋を楽しむことができます。

マニアックなルールも完全に覚えたい方は次のページにもお付き合いいただければ幸いです。